車を仕入れてから店頭に並べるまで② 商品化編

中古車

今日は「車を仕入れてから店頭に並べるまで」の第二弾で、商品化についてです。
仕入れして陸送で車が運ばれてから、お店に並べるまでのフェーズですね。

商品化とは?

商品化とは、仕入れた車が問題ないかなどチェックして、きれいに洗車・磨きを行い、社内を清掃して売れる状態にすることです。
リサイクルショップとかと一緒です。仕入れた段階では結構汚い状態が多いので、見れる状態にするんですね。

車が入ってきたらまずチェック

仕入し、陸送で車が搬入されたらまずチェックします。
オークションのルールで、仕入れして1週間以内であれば出品内容に記載がない不具合や傷があればクレームを入れることができます。
そんなに頻繁にあるわけではないですが、稀にそういったことがあるので、損をしない為にもチェックは欠かせません。
オークションの検査員がチェックしたチェック表と出品者が入力した出品表を見ながら、おかしなところが無いか確認していきます。

傷の具合など見て、必要であれば板金修理に出したりします。

清掃の工程

清掃の工程は、次の通りです。

まずは洗車

まずはシャンプーで汚れを落としていきます。ホイールやボンネットやドアの淵など細かいところまで専用の洗剤でごしごし洗います。エンジンルームも洗えるところ、拭けるところはキレイにしていきます。結構エンジンルームは見られるので、ここキレイだとお客さんも喜びますね。
所要時間としては30分くらいですかね。

鉄粉除去

次に鉄粉の除去です。鉄粉ってなに?と思った方もいるかもしれませんが、車のボディーには目に見えない鉄のくずがいっぱい付着しています。
鉄なので、これが錆の原因になったり傷ついたりします。
主に鉄粉はブレーキの屑だったりしますが、道路にはそういった鉄粉が常に舞っているんですね。
車に付着すると洗車程度では取れませんので、鉄粉除去する特殊なクリーナーで除去していきます。
このクリーナーがアンモニア臭が酷く、なかなかつらい作業です。
クリーナーをかけると、5分くらいで鉄粉が溶けて紫色になって流れていきます。この紫が濃いければそれだけ鉄粉が付着していたという事になり、キレイになっている実感が出てちょっと気持ちいいです。
少し置いてから専用のグローブで優しくボディーを撫でて、鉄粉を落としていきます。
所要時間はこちらも30分くらいですね。

磨き

鉄粉を落としたら、次は磨きです。
水垢や微小な細かく浅い傷などはこの磨きでキレイになります。
コンパウンドとポリッシャーという機械で磨いていきますが、商品化の時は荒磨きでコンパウンドの3000番で傷消し・ざらつき・洗車傷などを消すだけにします。
これだけでも結構つるつるになり、水弾きも全然違います。
仕上げのコンパウンドは7500番とか9000番ですが、これらは売れてから納車の段階でやります。仕上げをやると鏡面のような滑らかさになります。
荒磨きの所要時間は2~3時間くらいですね。

車内清掃

最後に社内の清掃です。
掃除機を掛け、社内をくまなく拭き上げていきます。たまにシートのシミとかあるので、専用の洗剤で歯ブラシ等で磨いた入りします。
一番厄介なのが匂いに関するところですね。特にタバコ。ヤニは至る所に入り込んで匂いの元となります。業務用の室内専用消臭・除菌剤を最後やるのですが、これで匂いが消えなかったら社内の内張りを全部剥がして洗浄します。
この作業やっていて思うのはタバコ止めてよかったってことですね。
こんなのが体の中にこびりつくってことは、そりゃー早死にしますよ。

最後に売値を決める

最後に売値を決めます。
売値はマーケットの相場やエリアの相場などを参考に、仕入れ額や修理にかかった費用などを加味して売値を決めていきます。
車種やマーケット状況にもよりますが、荒っぽい言い方すると売値の50万円単位で10万円利益が上がっていく感じです。
例えば、売値が50万円なら利益10万円を見込んでいる。100万円なら20万円、150万円なら30万円といった感じです。これはかなり荒っぽい言い方してますので、車種やマーケット状況によっては、200万円でも利益15万円しか乗せれてというケースもあります。

こうやってプライスボードが掲げられて、みなさんの前にお披露目されれます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
車を仕入れてから店頭に並べるまで結構な時間と行程を経ています。
こちらはあくまでうちの会社の話ですので、車屋さんによっては商品化を省いて、仕入れた状態のまま店頭に並べるケースもあります。この辺りはお店のルール次第ですね。
もし中古車さんに足は運ぶことがあれば、この話も参考にしながら車を見られてください。

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